昔むかし
わたしが小さな頃
風邪をひくと
お医者さんが看護婦さんを連れて
往診に来てくれていました

先生の黒い鞄の中には
聴診器や注射の入った
ステンレスの容器が入っていて
先生は冷たくないように
そっとわたしの肌に聴診器を当ててくれました

あの時、きっと母も近くにいてくれたのでしょう
みんなわたしを心配してくれていて
わたしはその様子を見て
なんだか心も体もホカホカと温かく
注射の痛みも怖さも感じることはありませんでした

きっと

「 わたしは大切にされている。」

と感じていたのでしょう

心が満たされている
温かいもので溢れている
ふんわりとした柔らかい包まれ感

そんな感覚が
忙しい毎日の
心の拠りどころとなるのでしょう